手しごと日記:イメージを持って染める

これから新しく「手しごと日記」を書くことにしました。畑のことは、月に1度「野良日記」で書いていますが、草木染めやモダンキルト、その他の作品をどんな想いで作っているのかを、もう少し詳しく知ってもらえたらいいなぁと思ったのがきっかけです。というわけで、今日から「手しごと日記」はじまります。

ストール1枚染めるのも、ただボケーと染めているわけではなく、まずこんな色に染めたいというイメージを持ちます。実際に染めてみるとあれ?イメージと違う!という展開になることも多く、特に濃く染めたり、淡く染めたり、2種類の植物を重ねる時にたびたび起こる現象です。

次回オンラインショップに掲載予定の上記写真の赤色ストールですが、実はこれ3種類の植物を使って、9回染め重ねています。最初に染めた時は、少し染めムラが出てしまいました。うまく染め重ねれば染めムラも消えるので、最終色をこっくりした赤い色に設定して、そこを目指して染めていたら、なんと9回も染め重ねていました。通常は、1種類の植物だと3回、染め重ねて5回くらいですので、9回はかなり多いのです。イメージ通りの深みのある赤色に染まりました。

パソコンのエクセルデータには、染め始め&染め終えた日付、植物の種類と染めの回数などを入力しています。この他にも、手書きの染色ノートがあり、染色日の天候、染料や媒染剤の重さなども細かく記録しています。反省点や次はこういう色に染めたいなども書いたりしています。

色見本

このイメージを持って染められるようになったのは、2017年に参加したアメリカのキルトワークショップに持っていく布を80色染めたことが大きなきっかけとなりました。パステル系の淡い色から最も濃い色までの幅広いグラデーションを、自分なりに工夫しながら染めた経験が、今に繋がっていると感じています。市販の布を買わずに、草木染めという手間と時間がかかる方法で染めた色は、アメリカ人のキルターの心にも届いたのが何よりも嬉しかったです。当時、自分のできる範囲で最大限の努力をしたことが、その後の自信にも繋がりました。今後も手間と時間を惜しまずに、丁寧に染めた布を使って、私の草木染めへの想いをさまざまな作品にのせて、皆様へお届けできればいいなと思います。