手しごと日記:キルトと私と。

私がキルト制作を始めたのは、1冊の雑誌がきっかけです。2007年12月号の暮しの手帖に、「アフリカン・アメリカン・キルトの世界」という、アメリカ南部に暮らすアフリカ系の女性たちが作ったキルトを見た時に、ビビッと来たのです。大胆で生命力に溢れたデザイン、鮮やかで美しい配色、そして手仕事ゆえの人の温もりを感じさせるすごいアートだなと。

the gees bend

この出会いが、キルトを作りはじめ、アメリカでキルトを学べるチャンスが訪れ、布を染めはじめ、畑で藍などの植物染料や野菜を育てることになり、今では1年分の大豆をまかなえるというところまで来ました。たった1冊の雑誌との出会いが、布と布を縫い繋げるパッチワークのように広がっていったのは、全く予想もしていなかったことでした。

パッチワークキルト

でも、よくよく考えてみると、何か新しいことを始めると、必ず何か新しいことが入ってきて、またそれに興味を持ち、次の行動に移す、の繰り返しだけなのかなと思います。最初の、エイッと新しいことを始めるには、勢いも大事ですよね。年齢を重ねると、いろいろな経験が邪魔して考えすぎて、止める理由を探すほうが多くなってしまいがち。私自身も、かなりの臆病で、小心者で、新しい環境でのあれこれがとにかく緊張する性格なので、今も新しいことを始めるときは、夜の寝付きが悪くなったり悪夢を見たりします(笑)。

でも、なんだろう、それでも、新しいことには挑戦したほうがいいと思うようになりました。自分の想像をはるかに超えたところに、すばらしい学びの機会が存在すると思うからです。

キルトを始めたばかりの頃、アメリカでのワークショップへ参加した時、自己紹介をする場面がありました。その時は、自分について語れることが本当に少なくて愕然としたことを覚えています。でも、その後、いろいろな事に挑戦し続けるうちに、語れることが何倍にも増えたことが、キルトを始める前と後との大きな違いになりました。

モダンキルト

これからも、まだまだ挑戦してみたいことがたくさんあります。年齢とともに、得手不得手も変わってくると思うし、制作のボリュームも、働き方も、どんどん変わってくると思うけれど、生きている限りは、新しいことに挑戦し続けて、柔軟な人間でありたいと思っています。

コンテンポラリーキルト

ブログのネタがなくなってきまして(笑)、ぜんぜん「手しごと日記」になっていませんが、春なので、ぜひ何か新しいことを始めようと考えている方は、勇気をもって一歩踏み出してくださいね。ということで締めくくります!最後までお読みくださりありがとうございます。