草木染め22:柿渋染め

※2019年9月28日追記あり

柿渋は、夏の盛りに青い渋柿の実を絞り、絞った果汁を長期自然発酵させたものです。柿渋染色に使う柿渋は、少なくとも1年以上発酵させたものであれば特に決められた基準などありませんが、発酵2〜3年以上のものが着色性、発色性の点で適しています。(「柿渋クラフトをたのしむ」より)

これは畑に植えた渋柿。四ツ溝柿という品種で、静岡県東部地域、愛鷹(あしたか)山麓が原産地だそうです。小ぶりな苗でしたので、実が収穫できるのは7年後くらいかな?ということでしたが、なぜか1年目にして実をつけてくれた偉い偉い渋柿の木です。もう色づいて食べられそう。柿渋液を作るには柿が足りないので、この柿は柿酢にしたいなと考えています。

渋柿

今回は2年前に仕込んだ柿渋液を使いました。右側2本は1番液なので色が濃いです。左側は2番液。あまり発酵しなかったようです。だいぶ色が違いますが、この1番液と2番液を混ぜて染めます。

手作り柿渋液

まず染める前に、布に洗濯バサミの跡がつかないように糸を縫い付けます。こうすればヒモだけを洗濯バサミに挟めます。

草木染め

③たらいに柿渋液を流し入れ、布を入れて5分ほど揉み込み、軽く絞って、日光の当たるところに干します。柿渋染めは、乾いてから酸化が始まり色が変わってきますので、いかに長く乾かすかがポイントです。それにしてもくさい柿渋液!いったん乾かしてしまえば、それほどくさくはなく、最終的にソーダ媒染をすると臭いは取れるので身につける頃にはなんの問題はありませんが、柿渋液に浸して布が乾くまでが忍耐です!

kakishibu

柿渋染めは、特に書くことがないくらい簡単です。広い干し場を確保しないとなかなか難しい作業です。また、晴天で風がある日を狙って一気に乾かすのがコツ。柿渋染めをやる日は、とにかくカラッと晴れている日を狙いましょう。曇りだと布が乾く前に柿渋液が布の下の方に垂れてしまい、染めムラもひどくなります。1週間経ったらまた柿渋液に布を浸けて、屋外に干すを約1ヶ月かけて行います。

(追記:2019年9月11日)

さて、2回目の染めは畑で行いました。自転車の振動で柿渋液がたっぷり染み込んだストールを、アウトドア用のタープに干しました。やっぱり屋外でやると、液だれの心配もなく、においの問題もなく、風に揺られあっという間に乾きました。

しかし、このテント内はあの柿渋の臭いで充満しています。柿渋臭を嗅ぎながらの休憩になります。乾いたら、また自宅に持ち帰って次回の染めまで自宅のベランダで干します。畑でずっと干しっぱなしにしたいのですが、山の天候は変わりやすいので、そうもいかず。。。

(追記:2019年9月22日)

柿渋染め3回目。今日で17日目です。

柿渋

(追記:2019年9月28日)

畑で柿渋染め4回目。今日で23日目です。あと1週間ほど屋外に干して、媒染作業をして終了です。

 

【今回参考にした本】