草木染め4:ラック樹脂

ラック樹脂とは、インドでは古くから染料として用いられている赤い色素を含む動物性の染料です。ビルマネムという木につくラックという虫の分泌物から染料を取るのだそう。鍋にそのままラック樹脂を入れると、鍋にガチガチに樹脂が付くらしいので、今回も不織布に入れました。染める布と同量のラック樹脂100gを何度も煮出しました。ラックや茜などの赤系の染料は、結構色が出るので、何度も煮出してできるだけ多くの染液を取ります。

今回もインド木綿のガーゼストールを2枚染めてみました。今回は重ね染めをやってみたかったので、マリーゴールドで淡く染めたものも用意しました。

黄色

まず最初に白いストールを「70度の染液で30分煮染め→ミョウバン液に浸す→煮染め」を数回繰り返しました。濃いめのピンク色に染まりました。その後、残った液で、マリーゴールドで下染めしたストールを染めました。やわらかいサーモンピンク色に染まりました。

ピンク色

媒染液の中では濃く見えるのですが、干して乾かすとだいぶ淡い色になります。

ラック樹脂

今までの知恵を集めても、手染めはどうしてもムラになりがち。でもそのムラが手仕事らしく、温かみがあって好きです。草木染めは、洗濯するたびに色が淡くなります。最初はできる限り濃い色に染めて、だんだんと淡い色を楽しむのもいい。本当にどうしようもなく淡くなったら、また台所で染めれば、まるで新品のように甦るのが草木染めのすばらしいところだなと思います。