ウコンの歴史と効能と飲み方

箱根山麓の畑でウコンを育てはじめて5年目になります。ウコンは草木染めの染料植物として育てているのですが、夏には大きな葉をつけることから、作物の風よけとしても植えてきました。鳥獣被害も防げるらしいのですが、残念ながら私たちの畑に出没するイノシシなどの動物には効果が全くありませんでした(笑)。夏には大きな葉を広げ、美しい白い花をつけるウコン。その薬効がすばらしいことは、草木染めの本から知ってはいたのですが、今回ウコンを販売するにあたり、もう一度ウコンのことを調べてみたら、なかなか興味深いことが分かってきました。

ウコンの花
ウコンの花

ウコンは東インド地方で紀元前10世紀には栽培が始まっていたと言われています。ウコンに薬理作用があることは、インドでは紀元前の時代から知られており、生薬として利用されていたようです。その効能は、インドの伝承医学アーユルヴェーダのなかにも取り入れられています。
アーユルヴェーダでは、肝臓病や健胃、利尿、虫下し、腫物、消毒などに薬効を持つものとして、傷口の消毒から打ち身や捻挫、止血等に幅広く使われており、現在でもアーユルヴェーダの医師は、ウコンを「からだの血をきれいにし、肌のシミを取り、つやもよくする効果がある」ものとして利用しているのだそうです。

ウコン
ウコン

日本においては16世紀頃、沖縄の琉球王朝時代にウコンが伝えられたようです。沖縄においても薬が手に入りにくかった昔から大切な家庭薬として利用され、お酒を呑んだあとだけでなく、身体の調子が出ないときや、おなかが痛いとき、あるいは内臓が疲れていると感じたときなどに手軽に飲むなど、生薬として重宝されてた歴史があります。

スライスしたウコンから作ったウコン茶
スライスしたウコンから作ったウコン茶

私はいつもウコンをお茶として飲んでいます。スライス、もしくは、すりおろしたウコンと緑茶やレモングラスなどをティーポットに入れ、熱湯を注いでしばらく蒸らしてから飲みます。お手持ちのハーブなどをブレンドするとウコンの苦味が気にならず、とても飲みやすくなります。

もうひとつは、ゴールデンラテ風に、鍋にスライス、もしくは、すりおろしたウコン、生姜、シナモンと水を入れて火にかけ、しばらく煮出したあと、豆乳を注いで温めて、はちみつなどで甘味をつけて飲むのが好きです。夜寝る前に飲むとほっとします。豆乳を混ぜてラテ風にすると、苦味もほとんど感じないのでとても飲みやすいです。ラテの時は、牛乳よりも豆乳が合う気がします。

生のウコンはなかなかスーパーなどでは見かけないと思いますが、この時期だけのものですので、ぜひお試しください。洗うのが少し大変ですので、お時間のあるときにどうぞ。

半分は生ウコンとして利用し、半分はスライサーなどでスライスして天日干し乾燥させたウコンを紙袋に入れて保存しておくと1年中楽しめます。乾燥させたウコンをミルなどでパウダーにすれば、国産のターメリックにもなります。バターライスなどにしても美味しいそうです。

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