菊芋の歴史と効能と食べ方

小田原で暮らしはじめて知った野菜「菊芋」。生姜に似ているこの菊芋は、デンプンをほぼ含まないため、ダイエットにもおすすめの野菜です。菊芋は、天然のインスリンを含むことから、糖尿病を患っている方にわりと知られている野菜です。今回菊芋を販売するにあたり、菊芋に関する本を読んでみたら、それはそれはスーパーフードと言ってもよいくらい、さまざまな効能があることを知りました。実は、それまでは人にあげるばかりで自分たちはあまり食べてなかったのですが、効能を知ってからは、積極的に食べてみることにしました。菊芋を食べた2日後くらいから便通が非常に良くなりました。食べ続けることで、腸内環境が整ってくる感覚がありました。

洗った後の菊芋

菊芋は北アメリカが原産地で、ネイティブアメリカンが昔から食べていた野菜です。17世紀にはヨーロッパへ伝えられ、フランスやイギリス、ドイツなどで栽培されました。18世紀にヨーロッパを相次いで襲った飢饉では多くの人を救いました。
日本には幕末の頃に持ち込まれ栽培されました。菊芋は欧米人だけでなく、多くの日本人の生活を支えてきました。特に第二次世界大戦時には、食料が十分に確保できない時に大変重宝されました。
近年、欧米諸国を中心に菊芋の研究が進んだ結果、血糖値の改善、ダイエット、便秘の改善など、非常に健康機能が高いことが判明し、健康に良い野菜として再び注目を集めています。日本においても、菊芋を再評価する動きが広がりつつあります。

菊芋(キクイモ)の花
菊芋(キクイモ)の花

菊芋は、多くの健康効果を持った野菜です。血糖値の上昇を抑えたり、ダイエット効果が期待できるイヌリンという成分を多く含んでいます。イヌリンは、ゴボウやタマネギ、ニンニクなどの食材にも含まれる成分ですが、生の菊芋の含有量は10〜16%もあり、ほかの食材に比べてダントツに多いのです。デンプンをほぼ含まない菊芋のカロリーは、ジャガイモの約半分の100gあたり3キロカロリー。菊芋の主成分イヌリンは糖質の仲間ですが、消化されないために体内に吸収されずに排出されます。イヌリンはゲル状で胃腸内をゆっくり移動するため空腹になりにくく、食べ過ぎを防ぎます。イヌリンを含む菊芋を食べることで、善玉菌が増え悪玉菌が減ります。その結果、腸内環境を整えて便秘の改善やデトックス効果をもたらします。

菊芋チップス
菊芋チップス

菊芋は、傷みやすい野菜ですので、なるべく早めに調理することが大切。すぐに食べない場合は、洗った菊芋をスライサーで薄切りにし、天日干した「菊芋チップス」を作っておくと、いつでも気軽に菊芋を食べることができます。

生のままで食べるときは、皮のまま薄切りにして、さっと水にさらしてから、甘酢に漬けたり、ツナや胡瓜などの野菜と一緒にマヨネーズで和えたサラダにしたり、ぬか漬けやみそ漬けにするのもおいしいです。炒め物は、バターと塩で炒めたきんぴらにするのがおいしいです。菊芋には甘味がありますので、砂糖などを加えないで調理することができるのが嬉しいなと思います。イヌリンは熱に強く、水に溶けやすいという性質から、豚汁やポタージュなどのあたたかいスープを作り置きしておくのもおすすめです。私はスープにしたときに、菊芋の効果が早く現れるような気がします。

菊芋も、ウコンも、効能を書いた紙を一緒に同封致します。そちらの紙にはさらに詳しい効能を書きましたので、健康指向の方へのプレゼントにもおすすめです。

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