今年も横浜市の小学校で子どもたちと一緒に草木染めを楽しみました。2023年から毎年ご縁をいただいて今回で4校目の訪問でした。今回は一緒に染めものを楽しむ時間がメインでしたので、畑で育てているフレンチマリーゴールドの花、ビワの葉、アップルミント、そしていつも父が拾い集めてくれるクサギの実とヤシャブシの5種類の植物を持っていきました。子どもたちはまだ木綿の豆乳によるたんぱく処理をしたことがないということで、自宅でその違いが分かるサンプルを準備したり、模様染めが簡単にできる方法などを考えました。

植物を煮出している間はひまな時間なので、染料液の途中経過を見るために和紙を染めてもらいました。この和紙による染めはすぐに色が入るからか楽しいようで、それぞれの班の鍋から色をもらい、媒染もしてみたり、自由に紙を染めていました。私は紙がよれるのが嫌なので、液につける時間は1秒くらいだったのですが、子どもたちはそんなことおかまいなし!好きなようにどぼどぼ浸していていて、だからこそおもしろく染まったのかなと思いました。

これどうやったの?と逆に私が質問するくらいの完成度で、子どもの自由な発想や感性って本当にかけがえのないものだなぁと感じました。大人じゃこの瞬発力は無理!(笑)もっともっと自由でいいのだし、布を染めることだけにこだわらなくてもいいんだ!とワクワクさせてもらいました。次回の個展へのアイデアにもなりました。

このブルーは、今年も父にクサギの実を拾い集めに行ってもらったからこそ実現した「クサギの実染め」です。クルミボタンでドット模様をほどこしたり。ハッとするようなブルーに染まり子どもたちも嬉しそうでした。

そしてこの日のために子どもたちが準備してくれたウェルカムなペーパー。帰りにプレゼントもしてくれました。カラフルなお花がちりばめられていてかわいいのです。こういうおもてなしの気持ちがとても心に染みました。大切に保管します。
草木染めに取り組みはじめて10年経ちますが、誰かに教えるとか一緒に染めを楽しむということは、昨年訪問させていただいた小学校からでした。今回分かったことは、草木染めは一緒にやってその感動を分かち合うことが楽しさのひとつなんだ!ということです。実際に体験する機会というのは大事なことなんだなぁと思いました。
今回も子どもたちから沢山のよきものをいただきました。これからも、ひとりの大人として、未来ある子どもたちのためにできること、たのしいことを増やしていけたらなと思います。そうそう、大豆を育てて納豆を作っている話をしたら、ものすごく目を輝かせてその方法を聞いてくれた男子がいてとても印象的でした!納豆が好きだったのかなぁ?草木染め以外のことにも興味を持ってくれて嬉しかったです。
 
     
    